院内学会は、
日々の学びをアウトプットする場
- 2023年7月7日、南ヶ丘病院内で第4回の院内学会が開催されました。南ヶ丘病院の院内学会は、精神科医師・内科医師という医師だけでなく、看護師、デイケア、作業療法士、薬剤師、調理師・管理栄養士という病院で働く全職種の職員が発表可能な学会です。審査や評価があるわけではなく、テーマも自由に、日々学んだことを発表・共有できる場です。2023年は8人が発表の場に立ち、先進の精神科医療や、院内感染防止に向けた取り組み、院内規則に向けた提言、院内教育システムの展望など、様々な観点からの発表が行われました。
入職3年目、初めての院内学会に
挑む2人の看護師
- 私たちは2021年に入職した同期で、現在3年目です。入職した当時はコロナ禍の最中で、残念ながら院内学会は行われていなかったのですが、今年は開催ということで発表したいと思いました。
- 私はもともと南ヶ丘病院の「学びつづける、変わりつづける」というバリューに共感して、南ヶ丘病院への入職を決めました。入職して間もない頃は、わからないことも多く、自信も持てなかったのですが、日々学びつづけることで少しずつ自信を持って仕事ができるようになってきました。院内学会は、病院が「一丸となって学ぶ」象徴のようなイベントなので、自分も発表の場に立ちたいと思いました。
- 私は「精神科での暴力」というテーマで発表をします。先日佐賀の肥前精神医療センターに行ってCVPPP(包括的暴力防止プログラム)の研修を受けてきました。私自身、研修を受ける前と受けた後では「暴力」に対する認識が変わり、理解が深まったと感じています。今回は患者さんから職員への暴力に絞って共有をしようと思うのですが、南ヶ丘病院の中での暴力減少につなげていければと思っています。
- 私も院外研修で得た学びを共有したいと思います。ICLSというトレーニングで、突然の心肺停止に直面した際にどう対応すべきかということを学んできました。私自身もまだ3年目ではありますが、看護という仕事をする中で、緊急事態の際にどう対応すべきかということについて、やはり不安がありました。学ぶことが不安の払拭や自信に繋がるので、後輩のみんなにも共有したいと思った次第です。
- 発表はこれからですが、発表に向けた準備をする中で、学びが深まっていく感覚があります。やっぱり自分だけで勉強するよりも、こういった機会がある方がより成長できると感じます。今年は私たちが最年少ですが、来年はさらに若手が発表できるように、チャレンジする姿勢を見せられたら、と思います。
- 今回発表にあたって、院内学会を運営している師長にもサポートしていただきました。院内学会という取り組みだけでなく、週1回の院内学習など、いろいろと新しい取り組みもあって、「学びつづける」環境がさらに充実してきていると思います。機会がたくさんあるので、その機会を私たちが活かしていきたいと思います。
積極的な質問と提案、
想いを共有し合えた院内学会
- 自由参加にも関わらず、院内学会にはのべ100人を超える参加者が集まりました。1つの発表ごとに、質問や提案、発表への感想やお礼が交わされ、活気に満ちた院内学会となりました。特に内科医師や精神科医師から発表者への質問や感想の挙手が多く、チームで学び合う南ヶ丘病院らしい場となりました。
-
最後に小原院長から閉会の挨拶がありました。
「皆さん、本日はお疲れ様でした。院内学会、本当に開催してよかったと思いました。感じたことは2つあります。1つは、アンチスティグマを実現するという私たちの大きなビジョンに向けて、一人ひとりの皆さんが日々現場で実践しているということを感じられたことです。もう1つは、この素晴らしい機会を院内だけでなく、院外で精神科医療に取り組んでいる人、精神科に限らず挑戦している人とも共有したいと感じたことです。いずれ院外の全国の学会や九州の学会で共有していきたいと思いました。一番前で全ての発表を見させてもらいましたが、私自身が本当に勉強になりました。皆さんに心から感謝したいと思います」